2021年春アニメ感想記事

 なんだかんだ役者の揃っていたシーズンで僕は満足です。ただ最終話を見るのが遅かった作品があって気づいたら7月後半なんですよね。びっくりだわ

 

いつもの評価基準

A:特に面白く具体的にオススメできるポイントがあるもの
B:2期など続編があれば是非視聴したいもの
C:個人的には悪くない
D:なんとも言い難い
S:他と比較することが意味を成さないもの
EX:例外 

 

A「SSSS.DYNAZENON」 

f:id:ryuoosbame:20210705230653j:plain

グリッドマンの続編?にあたる特撮をモチーフにした怪獣との戦いを描いた作品。群像劇に近い物語でバトルだけでなくストーリーも面白かったと思います。

正直最初は「作画はいいけどグリッドマンと比較するとインパクトが薄いかな」という印象でしたが、中盤以降の登場キャラ1人1人の変化と言いますか、それぞれのキャラが一歩踏み出して行くような人としての成長が見られたので、群像劇としての要素も噛み合い物語の王道感が増してるのがまた良かったです。

ラストの味方陣営と敵陣営がバチバチにやり合う感じとてもとても好き。

 

Aスーパーカブ

f:id:ryuoosbame:20210705230805j:plain

 独特な空気感を持っていて要所要所で妙に引き込まれた日常系作品。一貫してテーマに沿ったストーリーを展開していて、カブという物語の軸となるものをしっかり確立し描かれていました。

諸々の事情で人との繋がりや感情といったもの全てが希薄な毎日を過ごしていた主人公がカブと出会い、趣味と言えるようなところまでのめり込み、徐々に日常が色づいていく過程がとても丁寧だったと思います。

特に序盤のエピソードが印象的で、カブに初めて触れ、今まで存在すら知らなかったものに試行錯誤し没頭していく姿をほぼセリフ無しで淡々と見せて伝える表現力が凄まじかったですね

ちょっと中盤以降、ん?と思うような展開や、どうしても序盤程のめり込んでいくような感覚にならなかったので評価が伸びなかった印象ですけど、3人目のメインキャラクターの椎ちゃんが抜群に可愛いキャラだったので良しとしました。

 

A「バック・アロウ

f:id:ryuoosbame:20210705233845j:plain

 2クール目の勢いが凄まじすぎて僕はかなり楽しめました。でもかなり好みの差が現れる作品だと思います。

所々で無茶苦茶だなぁと思う展開であったり、あまりにもテンポ良くて置いてけぼりになりそうなこともありましたが、1クール目でキャラは立てていたので「まあこいつらならあり得るか」ぐらいで何故か納得できてしまっていた所が凄いなと思います

作中最強格の敵キャラのじいさんとの共闘や乗艦が合体変形するシーンの熱さは半端無かったですよ。いやほんと勢いとノリで押し切るパワーの高い作品でした。

 

A「86―エイティシックス―」

f:id:ryuoosbame:20210705233757j:plain

戦争物のかなりシビアな作品でしたが終盤綺麗に締められていたので高評価でした。

物語が進むに連れて舞台設定が開示されていき、構成する要素が大体ハードなものなのがわかってきますが、厳しい現実の中でも最後まで生き抜こうとするキャラクター達の矜持のようなものが伝わってきたのがこの作品の良いところだったと思います。主人公だけは安全なところにいて他の命を懸けるメンバーとのすれ違いや葛藤が伝わってきましたし、後半覚悟を決めて行動するところも丁寧に描かれていました。

あんまり好みのタイプのアニメで無かったのに良くできてるなと思ったのでハードな世界観が好きな人には結構オススメかもしれませんね。

 

B異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω」

f:id:ryuoosbame:20210705233221j:plain

1期に比べれば個々のキャラにスポットが当たる割合が減っていて少々パワーダウンした印象がありますが、気軽に視聴できる質のいいネタ枠としての役割はしっかり果たしていたと思います。

新キャラもいい感じに可愛くえっちポイント500点くらいはあったので個人的には好きでした。やっぱどこまでも言ってもキャラが可愛いのは大事。

 

B「スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました」

 スローライフ系の作品でジャンル的に期待していなかったので正直流し見することが多かったのですが、キャラの可愛さとスローライフという点を一貫させていたので意外と楽しめました。

この作品の特徴として新キャラが登場する頻度が高いんですけどちゃんと一人一人のキャラを立たせていて、最初は一人だった主人公にどんどん家族が増えていき生活がいい方向に進んで行ってるなと自然に感じとれるのが良かったです。

スローライフ系の作品を期待していなかった理由として話の起伏が薄く変わり映えしないというのがあったのですが、スローライフしつつも徐々に賑やかになっていくのを感じさせ、ゆっくりでもいい方向に進んでいるという変化が伝わってきたので特にダレた印象を持たなかったです。実際どんどんキャラが増えるのにバランスが崩れず最後まで保ってたのは地味ながら凄いことですよね。

何か強烈なエピソードがあったとかでもないのに徐々に評価を上げていった珍しいタイプのだったなあと終わってから実感しました。見ていてほっこりする雰囲気のいい作品だと思います。

 

Bましろのおと

三味線という題材が中々渋いところがありますが演奏シーンがしっかりしていて面白かったです。ジャンプらしい王道的な面白さでしたが、どうしても主人公の方向性が定まらないまま中途半端なところで終わってしまった感が否めないかもしれません。

 

 

C「究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら」

幼なじみの女の子のキャラがめちゃくちゃキレてて要素要素の印象に残るネタが多くそれなりに面白かったです。

ただ逆に幼なじみが出てこないと作品の印象が薄いというか、最後の締め方は良かったと思いますが、終盤まで主人公が振り回されるだけでクソゲーを表現するための舞台装置感が拭えなかったので、もう少し早く話の軸となるような動きがあればもっと良かったなと思います。

 

C「戦闘員、派遣します。」

バカなノリと勢いは好きなんですけどどうしてもこのすばと比較するとってところがあるのでそこそこの評価。 

 

D「ひげを剃る。そして女子高生を拾う」

どうしても要所要所のそうはならんやろっと思わせる部分が多くいまいち入り込めなかったのですが、作画は安定していますし見所が無い訳では無いと思います

 

D「蜘蛛ですが、なにか」

人間パート必要だった???いや前期も主人公の蜘蛛パートは面白くて人間パートは絶望的だったんですけど、最後に2つのパートが繋がるんだろうなと思っていたら特にそんなことも無く、さらに戦いの真っ最中に何も問題が解決しないまま終了したのでどうしてこうなったのかと。原作と時系列ちょっと違う説もあるんでアニメでどこまでやるか難しかったのかなとは思うんですけど中々難しいですね。

 

D「幼馴染が絶対に負けないラブコメ

作画がどうとか以前に支離滅裂な内容が多く、にも関わらずキャラクターが「俺たち凄いことやってますよ?」みたいな面してドヤ顔長文の解説のおまけ付きでなんかもう凄いというか凄かったです。いやまた一つ令和の怪物が生まれましたね。

 

S「シャドーハウス」

f:id:ryuoosbame:20210705082316j:plain

「シャドー」と言われる姿が真っ黒で見えない存在とそれに仕える「生き人形」を描いた作品で、独特な雰囲気が今期の中でもかなり気に入っています。キャラクターが大体みんな可愛いしいいキャラしてるから強い。

こういう作品ってどういうジャンルと言っていいのかよくわからないんですけど、最初はどこかホラーでミステリアスなテイストがありつつも日常系に近い話の展開で、終盤はシャドーハウスの秘密が一部開示され、最初から感じていた不穏な空気が的中しストーリー物としても盛り上がってきたってところで終了したのでとても先が気になります。秘密がわかってきたあたりがめっちゃ好きなんですけどモロネタバレなんであんま詳しくは書けませんけどね。

どこまでいってもこの作品はキャラの魅力が最大の武器だったかなと思っていて、今回サムネにした一枚絵に写っている主人公2人とその同期のメンツが全員印象に残ったのが良かったですね。最初から全員いいキャラだったというよりどんどん好感度が上がっていくような、物語の中でキャラを立たせるが非常に上手かったです。今回はお披露目会のエピソードに大半の尺を使っていましたが、そこで各々が個性を発揮したり成長するのを存分に見せられたのでキャラクターの好感度の高い作品になったのかなと思います。生き人形の主人公エミリコの純粋で真っすぐなところとシャドーのジョン様の無茶苦茶加減や勢いが特に好きですかね。

 

Sゾンビランドサガ リベンジ」

f:id:ryuoosbame:20210714014933j:plain

 2期は最終話に合わせ盛り上がりの最高潮を持ってきてくれたのが好印象です。

1期の最終話も嫌いでは無いんですけど、どうしても途中の個々のキャラのエピソードの方が盛り上がっていた印象があったので、今回は最初から最終話に焦点を合わせ物語が作られていて、それに伴いライブシーンも力を入れているのが伝わりました。

最終話は大盤振る舞いというか1曲目からフルで歌っていてその感ずっとクオリティの高いCGでライブシーンが描かれ凄く驚きましたね。1期序盤のCGからここまで進化したかと。それで1曲で終わらず複数の歌を魅せてくれて本当にライブっぽいというかめちゃくちゃにテンションが高まってワクワクしながら視聴できました。ほんとライブシーン良かった。

あとは個人的にゆうぎり姐さんのキャラが一番好きなんですけど2期にしてやっと個別のエピソードが見れて嬉しかったですね。世界観がガラっと変わって最初は、ん?となりましたが最後の締めとライブで全部持っていかれてゆうぎり姐さんカッコよかったです。

 序盤微妙なところもありましたが4話あたりのライブから一気に盛り返してくれて、ゾンビランドサガらしい面白さと熱さを提供してくれたいい2期だった思います。

 

 

S「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」

f:id:ryuoosbame:20210705232920p:plain

100年後、AIが人間に反旗を翻す未来を変えるためAIの主人公が奔走する物語。

脚本、作画、BGMと総合力が高く映画でも見てるのかと思わせるほど力の入った作品でした。やたら豪華です。

最初タイトルからは想像もつかなかったんですけどSFアクション物として演出に力をいれているのが印象的でした。もうめちゃくちゃアクションを見せたいのが伝わってきます。いくつかのエピソードに分かれていますが、特に作画が凄まじかったのはメタルフロートとオフィーリアの回ですかね。要塞みたいな建物の中にいる管理AIを破壊しに行く展開があるのですが、防衛システムの弾幕を搔い潜り、メタルフロートへの突入シーンから内部を突破してグレイスの元までたどり着くまでのスピード感が心地良くてかなり好きでした。オフィーリア編だとタイマンの格闘戦が明らかに劇場版クオリティでバチバチにやり合っていて一番作画が良かったのもそのあたりかなと思います。

最後も綺麗に締めていて凄く良い作品でしたが、AIと人間の関係を描いた物語としては序盤の方のコロニー墜落やメタルフロートのエピソードが強かった分、後半から少し失速したように感じるところもあったかもしれません。別に文句は無いのに何故か物足りないような感覚、不思議。まあその分先程も書いたメタルフロートのエピソードが特に好きで博士とエステラの関係性や結末が切なくも凄く心に残りました。

細かいエピソード語り始めたらキリがありませんが全体的にストーリーがしっかり練られていて、それを後押しする作画とBGMが噛み合った見せたい物がはっきりした作品だった思います。