2021年冬アニメ感想記事

 今期バケモン多すぎだろどうなってんだ・・・

流石にSランク多かったんで珍しく前半と後半に分けました。

 

いつもの評価基準

A:特に面白く具体的にオススメできるポイントがあるもの
B:2期など続編があれば是非視聴したいもの
C:個人的には悪くない
D:なんとも言い難い
S:他と比較することが意味を成さないもの
EX:例外

 

 

Sウマ娘 プリティーダービーSeason 2」

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<ちょいネタバレあり>
 見た目の可愛らしさに反してゴリゴリの熱血スポ根作品の2期ですね。正直なところ1期はクオリティは高くいい作品だけど自分にぶっ刺さりはしなくて今期もほどほどに楽しめればいいかなって印象でした。しかし今期はもうただただひたすらに熱くそれまでの自分の感性をねじ伏せ評価を覆した凄まじい面白さでした。

それぞれ一人一人が主人公なんだとこれでもかってくらいには伝わりいいシーンがいっぱいあるんですけど、個人的にはライスシャワーとラスト2話のエピソードで引き込まれました。ライスシャワーの誰にも必要とされていないんじゃないかと思い走ること自体に悩んでいたけど、それでも戦うと覚悟を決めて吹っ切れるところがめちゃくちゃかっこいいし好きなんですよね。個人的にキャラクターが覚悟を決めたと伝わってくるシーンに非常に弱いんですよね。マックイーンVSライスシャワーは何度でも言いますがほんとにかっこよかったです。

 同じような観点でラスト2話で溜めに溜めた主人公のトウカイテイオーが静かに覚悟を決めているところも印象的なんですよね。あそこのシーンはマックイーンの表情の作画と演技が凄まじすぎて物語に引きずり込まれるな感覚に陥ったのをよく覚えていて、テイオーとマックイーンの関係をずっと描いていた2期だからこそあのシーンの二人の心情が伝わってきたのが良かったですね。で最終話の盛り上がりですよ。正直な話ウマ娘って競技としてはただ走っているだけだと思うのにあんなにも熱い勝負に、熱い展開になるのかとほんとずっと感情を揺さぶられるような面白さでした。ずっと辛い思いをして乗り越えたと思ったら現実は厳しくて何度も挫折して、そういった背景があったのをずっと見てきたからこそ、ラストスパートのあたりは持てるものを振り絞って戦っているのが伝わってきてなんか普通に見てて涙出てきてしまったんですよね。積み重ねたものを丁寧に描き最後の勝負に全て集約させていたので最後の最後まで最高の作品だったと思います。

 テイオーの苦しい期間の諸々とかツインターボとか語ろうと思ったら色々あるんですけど流石に長いので、物語が一貫して最後に繋げた作品だと思うので全話面白かったです。

  S無職転生

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ひたすら丁寧に作られた王道のファンタジー作品はこんなにも面白いのかと驚かされた作品でした。これの何がやばいって1クール通してほぼプロローグみたいなものだったのにそれでも面白いと感じさたところで、世界観からしっかり練り込まれているのが何よりも大きかったんですよね。この世界の文化であったり価値観であったり、しまいにはアニメのためにわざわざ言語を一つ作るなど設定の作り込みが凄まじく、一つ一つ丁寧に描写しこの世界がどんな世界かっていうのを知れていくだけでどんどん引き込まれていきました。世界観というファンタジー作品の醍醐味を上手く活用していたかなと思います。

この作品のために立ち上げられたアニメスタジオなだけあって作画が常にクオリティが高く、数は少ないですがやっぱり戦闘シーンの迫力が印象に残っていて、特にギレーヌの瞬殺シーンは作画はバケモンだし演出はカッコ良すぎるし凄い作品が出てきたなと思いましたよね。後は最終回あたりの躍動感溢れる戦闘シーンも3人の連携やエリスの成長を上手く表現されていて、もっと話が佳境に入るであろう後半クールを期待させてくれますね。

最初に書いた通りまだまだ始まったばかりで物語がどういう方向に進むのか、目的も定かでは無いところではありますが、ターニングポイントで一気に話が動き始めてからまだまだこれから面白くなるんだろうなと思ったので、話が最高の形で完結したウマ娘にサムネは譲っていますがこの作品はここからなので両方今期最注目アニメでしたし分割2クールの後半が楽しみです。

 

EXワンダーエッグ・プライオリティ」

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独創的なストーリーとそれを盛り上げる演出と作画の良さか光る作品でした。

ざっくり言ってしまえば別世界で少女たちを襲う敵と戦い救っていくってお話なんですけど、この別世界にいる少女っていうのが「現実世界で自殺をしてしまった少女」。敵は「少女が自殺する原因となったトラウマ」がワンダーキラーという実体化したモンスターとなり襲いかかって来るって設定で個人的にはテーマ性があってとても面白いと感じました。トラウマとはいじめであったり体罰であったり、まあ自殺しているだけあって毎回重めの要素を持っていて、キャラクターによってはそのトラウマに立ち向かい克服したり、主人公達がワンダーキラーを倒し少女たちは成仏?していくんですけど、物語のテーマ性が非常に強いことや、尚且つ舞台となる別世界のことやそもそも成仏した少女たちのことなどなど謎が多く、中身が難しいため人を選ぶ内容だったのかなとは思います。

しかしその難しい内容に引き込むために凄まじく作画が良くて全体的に力が入っていました。特にワンダーキラーの戦闘時など躍動感のあるアクショや、派手で独特なんだけどとても綺麗な演出が印象的で、それらを駆使し要所要所を魅せて物語に引き込んでくれたのもあり、テーマ性の強さだとか中身が難しいのを続きが気になる要素として上手く活用し噛み合っていたんじゃないかと思います。

内容自体はS、Aをつけるくらい密度の濃い作品だったんですけど、最終話は最低限の一区切りをつけただけで特別編をいずれ放送し完結するという少々中途半端な形となってしまいました。とても難解で独特な物語であり、序盤の感想でも書いていた通り締めくくり次第で評価が大幅に変わるなあとは思っていましたが、不完全燃焼だからといって低めに評価をつけるには中身が濃すぎた作品であったのも間違いないので珍しくEX評価ってことで。
 

A「例えばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語」

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これ最初クッソ微妙な作品だと思いましたがギャグに性能を寄せていて、会話のテンポがやたらいいこともあり気づいたら結構楽しんでいた不思議な作品です。

無自覚最強主人公とそれに振り回されるキャラクター達によるバトル+コメディって感じの作品なんですけど、正直主人公がただの舞台装置感が強く、矛盾しているような気がしますが主人公を中心に物語を見ると微妙に感じます。ただ逆に主人公の同期を中心とした周りのキャラクターが振り回され役としては勿論、物語を動かす存在としてもいい味を出していて、一応大筋のストーリー展開もあるんですけどあくまでドタバタコメディとして視点を変えて見るのが大事なのかなと。

ギャグ要素で言えば2話あたりで会話のテンポがめちゃくちゃいいのと、キャラクター同士の掛け合いの中で生まれる勘違いというかアンジャッシュ系のネタを上手く活用していて、コントとして良くできていたのが印象的だったかと思います。会話、ギャグのテンポがいいから適当に見てもいても楽しいですし、サクサク進むので頭からっぽにして気軽に見てOKってのはそれだけで結構貴重だったりしますからね。

個人的系にはホテル回がわりとキャラ同士がシリアスにしているのにアンジャッシュ極めていて、絶対次こうなるだろっていうのがわかっているのに笑わせてくる天丼ギャグが面白かったのと、他だと聖剣のエピソードが途中までのシリアスな展開をぶっ壊してきた勢いが良かったかなと思います。

 同期4人のキャラみんな好きなんですけどリホとフィロあたりが好きでしたね。リホはメイン回の話も良かったですし、貴重な常識人枠なので多分あいつがいないと話が成り立っていなかっただろうなと。フィロはやっぱタッパとケツのでかい女が好きなんでなんか色々良かったです。

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面白いキャラと面白い話が半々くらいの極端に分かれている作品ではありますが気軽に楽しめる枠として結構評価しています。 

 

Aホリミヤ

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 青春群像劇ものとして等身大の恋愛模様をじっくり描いていたのが良かったですね。雰囲気が徹底的に強いタイプの作品。個人的に付き合ったあとその二人がどうなっていくのか見たくなるタイプの人間なんで後半のイチャイチャ具合なんかも微笑ましくて良かったですし、どうなるかわからない恋愛模様は他のキャラクターが補ってくれていて、主人公サイドも好きなんですけどめっちゃいい奴代表である石川君周りのエピソードが一番面白かったかもしれません。絶妙な切なさとほろ苦さが主人公サイドに無い魅力がありました。青春群像劇もののいいところが存分に出ていた作品で、定期的にこういった質の高いラブコメが見たくなりますね。

卒業式で話を締めたのも雰囲気完璧でかなり評価できるんですけど、最終話のEDを見ると1クールで終わらせるために体育祭などの大き目な行事を全部すっ飛ばしていたようだったので、綺麗に纏まってはいますが欲張ったことを言うともう少し細かいエピソードも見たくなる作品だったかもしれませんね。いやまあいいことなんですけど。

 

A「五等分の花嫁」

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 人気ラブコメ作品の二期ですが今期はどこまでいっても二乃と三久の可愛さが飛び抜けていて全部持って行った印象ですね。作画も前より安定していて可愛らしい雰囲気が存分に出ていましたし、内容に関しても二乃が吹っ切れてからのめちゃくちゃ積極的にグイグイ押してきて破壊力が凄まじかったですね。その積極性にもかかわらず周りをしっかり見ていて気づかいを見せる部分があり、根っこの部分の優しさというか気立ての良さが垣間見え、噂に聞いていた人気の理由を理解しました。三久も悩みながら主人公にアタックしようとひたむきに頑張る姿が1期に続いてとても良かったのでほんとこの2人で評価をひたすら上げていったのが凄いですね。キャラの可愛さの強みに特化したわかりやすくいい作品だったと思います。

 

 B「蜘蛛ですが、なにか」

 これ何が凄いって主人公がモンスターに転生してしまい、他のキャラと一切絡むこと無くひたすら洞窟内でモンスター達のサバイバルを描いていたのは驚きました。1クール通して主人公のセリフ全部独り言なのは流石に尖ってる。

 モンスター同士の戦闘なんでがっつりCG使うんですけど結構迫力あって良かったかなと思いますし、主人公が必死に生き抜こうと工夫して戦っていく様子も悪くなかったのですが、他の転生した人間のキャラクター達のシーンがどうしても微妙でノイズに感じてしまったところはありました。2クールの作品なんで後半に向けて伏線を貼っている部分もあるとは思うのですが、なんとなく主人公サイドだけだとガチで人間キャラが出てこないためバランスを取るために尺を使った節があるかなと。人間パートも後半から話が動いてきてこれから面白そうな雰囲気はあるので、もうちょい巻き気味にしても良かったんじゃないかと思いますがそこは誤差と好みの範囲化と思いますし、2クール目からやっと主人公が洞窟の外で活動できるのでここから物語が動くことに期待したいですね。

  

B弱キャラ友崎くん

 人生における弱キャラだった主人公が自己研鑽に励み成長していく物語と言えばいいですかね。この作品のいいところとして最初は主人公が卑屈だったんですけど、人のアドバイスを素直に聞いてひたむきに頑張ってるところが良かったと思います。かなり不器用で拙いところはあるのですが、他の人間と関わることで少しづつ成長していく過程が描けているのかなと。逆に後半からはメインヒロインの方がどこか拗らせている部分があって、これ系の作品って心理描写のある無しで結構印象が変わってしまうため、原作とアニメで面白さに差がでることが多いと思っているんですよね。原作知らんけど。その分みみみと菊池さんなどの他ヒロインがとても可愛らしく良かったかなと思うので、続きがあれば見ていたい作品です。

 

BDr.STONE

 原作に忠実でしっかりと佳境部分が盛り上がっていたかなと思います。わりと文句無しなんですけど元々原作で丸々内容を知っているところだったのであんまり言うことも無い。

 

B「化物事変」
ジャンプ系列なだけあってシンプルに王道感のある物語で良かったです。キャラも立っていたと思いますし、それぞれのキャラに関する事件も良くできていたなと。最終話の戦闘なんかは氷使いの敵に対し、再生能力持ちの主人公が味方の炎の攻撃をまとい自分を燃やしながら格闘戦で対抗するという、それぞれが能力を駆使し上手く組みあわせていたので、個人的に戦い方を工夫する作品はとても好きなんですよね。

この作者さんが昔ジャンプで連載していた作品を覚えていたのもあって少し懐かしい気持ちを味わいつつ楽しめた作品でした。

 

C「バック・アロウ」

ロボットものと能力ものが合体したような作品で、わりと勢い任せな作品でしたが、主人公が爽やかで純粋真っすぐってキャラなのは王道でいいなと思いました。今の展開はバチバチに戦争中で盛り上がり始めたところで、まだ前半クールということもあり話はここからという感じはしますが、目的と舞台設定がしっかりあるので後半どういう風に纏めていくのか期待してます。

 

C転生したらスライムだった件2」

 主人公たちに今までの中で最大級のピンチが訪れ先の気になるシリアス展開が良かったと思います。ただ1期の時からずっとなんですけど、こっから盛り上がってほしいと期待してもそこまで盛り上がり切らずってパターンばっかりなのが気になるんですよね。今期も面白いところに入るまで長いなあと感じ、途中強敵が現れた時はおっ?と思わせる展開もあったのですが、そいつと決着を着けるでもなく最終的には雑魚狩りでおしまいだったんで少々不完全燃焼な気はします。せっかく最後めちゃくちゃ強くなったのにリターンマッチどころかその強さを見せつけることなく終わったので肩透かしな部分がありましたが、それも分割2クールで後半のための調整感はありますし、話自体は動いてきているので流石に次は期待できるのでは無いかと思います。

 

C「俺だけ入れる隠しダンジョン」

自分の知性を下げて見れるアニメは嫌いじゃない。エロとくだらなさだけで意外と見れるもんで、いや別にほんとにエロいかって言われると実は全然そんなレベルでもなくて例えるなら画力の低いToLOVEるみたいな、それ最早価値があるのかって感じはしますが、絶対にそうはならんだろって展開で毎話毎話視聴者につっこませることによって馬鹿馬鹿しくも何故か楽しく見れるんですよね。いやマジで低俗でアホな内容しかなですしニコニコ以外の配信媒体だとキツくて絶対に見ないと断言できる作品ですが、コメント付きと相性が良かったのでこういのは1クールに1本あったらいいなって枠ではあるのかもしれない。

 

Cはたらく細胞BLACK」
本家の方は1期の時になんか肌に合わなそうで見てなっかたんですけど、こっちはブラック要素が多く絶妙にアクが強いというか作品に個性があって面白かったです。ずっと暗いし絶望感が漂っているけど同時にネタ感のある空気で上手くバランスが取れていましたし、ブラックジョーク満載の作品で人体をテーマにしている以上、案外他人事で無かったりちょっと身近に感じることもあったので結構珍しいタイプの面白さだったんじゃないかと思います。

 

 SRe:ゼロから始める異世界生活 Season2」

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<若干ネタバレあり>
リゼロは溜めて溜めてカタルシスを爆発させるのが持ち味なので、今回は解決編となる後半クールだったわけですが、相変わらず終盤の怒涛の展開で凄まじく盛り上げてきたのでやはり爆発力ある作品ですね。とは言っても後編なだけあって終盤だけでなく、序盤のガーフとの決着、中盤のエミリアの過去編、終盤の局地戦、というか各地で激戦が繰り広げられていて、溜めた分を一気に畳みかけてくるのが堪らなく好きなんですよね。

特に印象に残ったところで言えばガーフVSエルザ、ラム&パックVSロズワールの戦いが苛烈でめちゃくちゃ面白く、あれを全部1話でまとめているのほんとに怒涛すぎて凄いですよね。1話から登場しているエルザはやっぱりキャラが立ってて最期のシーンまで魅力的だったってのもありますし、ラムのロズワールへの思いをぶちまけて戦ったところも両方1期の時から積み上げてきたものがあってこそだと思うので、物語が一貫したほんとに良くできた作品だなと思います。いやほんと今期のラムの告白のところの両目見えてるシーン、話としてもいいしめちゃくちゃ可愛いしやばいとしか言いようがないんですよね。その次の話でベアトリスとスバルの回も同じく積み上げたものがあったからこそベアトリスの生い立ちや心情が伝わるという心にくるいい展開で、とても人気の回ではありますが、個人的にはやっぱりガーフエルザとさらに局地戦が繰り広げられている回が一番好きかもしれません。
こういう途中辛めの展開があっても後半で一気に巻き返せるシリアスな物語としてクオリティが非常に高いのでまた続編があって欲しいですね。

 

 S「呪術廻戦」

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<若干ネタバレあり>
 原作でも特に好きな伏黒覚醒回が躍動感満載のめちゃくちゃカッコいい作画で描いてくれたので僕は満足です。やっぱ今までどこかで一歩引いていたキャラが吹っ切れて自分の思うがままに動き出す瞬間ってのはワクワクしますよね。
呪術の場合は領域展開というわかりやすく最高峰の覚醒を魅せる要素があるわけですからそれまでに積み上げた素晴らしい構成で盛り上げてくれたなってのと、ここ以外でも全体的に戦闘シーンの作画に馬鹿みたいに力が入っているので最高だったと思います。ちょっとだけ気になることがあるとしたら伏黒と釘崎は声も演技も合っていていいなと思うんですけど肝心の主人公の声にずっと違和感があるんですよね(細胞ブラックとかははまり役だと思うんですけど)。確かに飄々とした雰囲気にあるキャラではありますが、要所要所重めな作品に対しちょっと声が軽すぎるような気がして点だけ残念ですが本編を読んでいる時の声のイメージなんて皆違ってなんぼですからね。劇場版も決定したみたいなのでこれからも期待できる作品だと思います。

 


Sゆるキャン△SEASON2」 

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恐らく最高クラスに人気のある日常系アニメの2期で、前と変わらず色んなところをキャンプで旅をして美味しいものを食べてゆったりする。何か凄い展開があるわけでも無くひたすら安定していて見ていてほっこりするのがこの作品の持ち味でした。

個人的には今回は主人公ヒロインペアの居ない山中湖のキャンプが珍しい組み合わせで、内容もいつもより行き当たりばったりというかドタバタしていて全体的に新鮮だったのがとても良かったです。ゆるキャンなのにゆるくないキャンプの怖い一面なんかも見れましたからね。大垣、犬山、斎藤の三人だと大垣が展開を動かす役割になるのでほっこり要素とネタ要素を同時に供給できるのは強かったです。2期は全体を通して大垣がいい仕事をしていた気がします。

2018年冬で感想を書いた時と大幅に変わるでもなく人によっては変わり映えしなかったため1期の方がって人もいると思いますが、安定してゆっくりとした空気感を楽しむという趣旨であればこういうスタンスはアリだと思いますし、だからこそ山中湖の珍しい組み合わせは新鮮味があって良かったのかなと。新鮮要素で言えばなでしこの中学の同級生と犬子の妹も可愛らしくアクセントとして良かったです。特に同級生は雰囲気いい味を出していたのに出番が少なかったので続編があればまたちょっと見たい気持ちはありますね。

 

Sのんのんびより のんすとっぷ」 

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いやー完結しちゃいましたね。ギャグ要素と特有のゆったりした雰囲気が強みのトップクラスに人気がある日常系アニメでしたが、いつも通りの安定した日常を提供しつつ最後は綺麗に締めくくってくれたのでほんとにいい作品でした。

最終回は兄貴の卒業、新入生と一緒に登校するシーンがラストに描かれ、一つの終わりとして区切りを付けつつまた新しく日常が続いていくところ見せてくれたのが良かったんですけど、人数が少なすぎて卒業生を送り出す歌を誰がピアノで演奏するのかってところで卒業生の兄貴自身が自分で演奏し始めたのはとても笑いました。ただ帰り道に普段何を考えているかわからないれんちょんから区切りとしての今までのお礼を伝えたシーンも良かったですし、この作品らしくギャグを交えつつとてもいい雰囲気で最後を飾ってくれたのかなと思います。

最終回はしっとりとした面白さなんですが、それ以外は基本ギャグ回なんで印象に残っているエピソードとしては授業参観、メカこまぐるみ、ひか姉全般ですかね。授業参観の先生と夏海が結託して乗り切ろうとするけど夏海がバカすぎてコントみたいになるやつは勢いとテンポで笑わせに来るのが凄かったですね。今期一番笑ったかもしれません。ひか姉と夏海コンビあたりは勢いで笑わせにくるのと、ひか姉のツッコミがキレッキレすぎてとても好きなんですよね。悪ふざけが極まっていてとてもいい。トーテムポール回の時の年下と遊んであげたあたりはノリの良さと面倒見の良さが両方垣間見れて良かったです。メカこまぐるみ回に関しては時々ある狂気じみた話だったんですけど、基本雰囲気を作るのが上手い作品なので、のんのんびよりらしからぬ物々しいBGMを巧みに利用し、雰囲気だけでも笑わせてくるっていう勢いだけでない幅広い面白さを見せてくれたんじゃないかなと思います。

 田舎特有のゆったりした空気を表現した日常感に、今期は新キャラも凄く可愛らしく良かったですし、今まで散々書いてきましたが特にギャグ要素がキレていたので、日常系アニメに求められる要素を全て高水準で楽しませてくれた名作と呼ぶにふさわしいアニメだったと思います。

 

 

OPとEDの曲に触れておくとリゼロのOPがめちゃくちゃかっこいいのに尺の都合で流れる機会が少なかったのがちょっと残念ですね。他だとラスダン前のEDがイントロとか曲の序盤が、ここから冒険が始まる感があって好きなんですよね。(伝われ)

 

今期はウマ娘無職転生、完結したのんびあたりが特に印象に残りましたね。ほんと豊作で楽しませてもらったシーズンでした。