2020年夏アニメ感想記事

 延期されて今期まで待った作品がいくつかありましたが、待った価値があるなと思わせるいい作品が多かったです。全体的に見ても日常系や質のいいストーリー物、テンプレラノベ枠に可愛いヒロインが出てくるラブコメ作品など、バランス良く楽しめたシーズンだったなと思います。

 

いつもの評価基準

A:特に面白く具体的にオススメできるポイントがあるもの
B:2期など続編があれば是非視聴したいもの
C:個人的には悪くない
D:なんとも言い難い
S:他と比較することが意味を成さないもの
EX:例外

 

A「放課後ていぼう日誌」

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きららじゃないけど実質きららみたいな今期の日常枠。

日常にプラスして「釣り」という話の軸となってくる部活要素が非常に上手く噛み合っていたのが特徴的で個人的な評価は相当高い日常枠でした。初心者の主人公がその分野の世界を徐々に学んでいくスタイルは定番ではありますが、初心者らしいあたふたしたリアクションや顔芸が光っていて、釣りという一見地味なテーマの中でも要所要所飽きさせない工夫が良かったです。

一見地味とは書きましたが、全く知らない自分も引き込まれるくらいには釣り自体の描写から釣りに関係する諸々の要素まで丁寧に描かれていて、題材に対する深いリスペクトを感じるのもこの作品の魅力だと思います。ていぼう部っていうくらいなんで釣りだけでなく潮干狩りに行ったり、海に落ちた時のための着衣水泳、時にはマナーの悪い人のせいで釣り糸が絡まってしまった野生の鳥を助けるシリアスな話もあって幅広い題材で面白い世界だと感じました。中でも実際に釣った魚を調理して食べるのはわかりやすく楽しそうでいいですよね。ちょいちょい挟んでくる「お料理がんばるぞ!」のコーナーの緩い感じめっちゃ好き。

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あとはキャラクターの可愛さが徐々に引き出されていくのもポイントで、ぱっと見そんな派手なキャラデザじゃないんですけど、日常要素の描写が良いのでふとした瞬間に可愛さを魅せてくるのが良かったです。

話のテーマがしっかりしていて日常の雰囲気も良く、その中でキャラの可愛さを引き出してくる日常枠でもかなり好きな作品でした。

 

Aデカダンス

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ーーーーネタバレありーーーー

詳しく説明しようとすると難しいのでざっくり書くと、ストーリーとしては荒廃した世界を舞台に人類が生き残りを賭けて未知の生物ガドルと戦うお話。この世界観がたった2話で覆され、実際にはこの世界はサイボーグの娯楽としてゲームの舞台装置に利用されていることが明らかになります。何も知らず生き残るために戦う人間サイドとそれを知っていて人間に肩入れするサイボーグサイドで話が展開されていくダブル主人公形式の二重の世界観を持ってるのが本作の特徴で、オリジナリティのある世界観に引き込まれました。

戦闘シーンのクオリティが非常に高い今作品、特に空中戦が描かれることが多く躍動感のある作画が見所でした。空中戦以外でもサイボーグ状態の戦闘シーンで主人公のカブラギVSドナテロのデスマッチが熱くて個人的に好きでした。

ストーリーは相当ハイテンポで中盤どころか5話くらいからもう佳境に入っているような展開だったので、一切無駄なく突き進んでいるのは良さではあると思います。ただ個人的にはもうちょっと合間合間の話があった方が佳境に入った時の緊迫感が跳ね上がるのかなと感じたので、テンポの良すぎるところは好みが分かれるかなと感じました。尺ギリギリで難しいのは間違いないんですけどね。

締めくくり方もいい着地点だったと思いますし、ストーリー、作画良しのシンプルに質のいいアニメでオススメです。

 

 

A 「とある科学の超電磁砲T」

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延期等々ありましたが後半は短編的なエピソードの詰め合わせ。1クール目が纏まったがっつりと練り込まれている話で素晴らしいクオリティでしたが、短編でも個々のエピソードがしっかり面白かったので評価高めです。ギャグ回を挟んでもキャラが立っているので面白かったですし、最後のエピソードは巨大ななんか化け物同士の対決シーンがあるんですけど、そのあたりのド派手な戦闘シーンも迫力があって適当に眺めていても楽しめたので、総合的に見て非常にバランスのいい作品だったなあと思います。
これ系の作品って前半に纏まったエピソードをやってしまうとどうしても後半が失速気味になる印象で、特に超電磁砲関しては前半の話がかなり良かっただけに心配でしたが、後半は後半でしっかり差別化された面白さで持ってきたので個人的には凄く驚きました。

 

B「魔王学院の不適合者」

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 俺つえー系のお手本のような作品。

下手に謙遜せず主人公の勢いと魅力に特化した作品だったので、やりすぎじゃないかと思うくらい強かったり、傲慢キャラなんですけど一周回ってイキってるというよりかはネタになるような言動が多く笑えるポイントも多かったと思います。確か隠し通路か何かを探している時に「壁ごときで俺の歩みを止められると思うなよ?」みたいな雰囲気を出しながら正面から壁にめり込んで行ってぶっ壊して突き進んだり唐突にシュールな笑いを混ぜてくるのが印象的ですね。実際偉そうなキャラではあるんですけどそれよりも器の大きさが目立つカリスマ性溢れるキャラクターに仕立て上げているのがこの主人公の魅力だと感じました。

主人公がめちゃくちゃ強くて爽快感があるのと、主人公の強さとキャラクター性によってシュールなギャグも面白いっていう深く考えず頭空っぽにして楽しめる作品だったのですが、最終話付近の展開は驚かされましたし所々ちゃんと伏線貼って魅せてくれたので、なんだかんだストーリー面でも楽しめた隙の無い作品だったように感じます。作画も安定していて割と戦闘シーンも良かったので結構王道の良さもあるというか、こういう勢いで見れるテンプレラノベ枠は定期的に必要ですね。

 

B「天晴爛漫」

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2人の主人公が故郷に帰るためアメリカの大陸横断カーレースに挑むお話。

序中盤のレース描写が面白かったのですが、本番の大陸横断レースではシリアスバトル展開が殆どで面白くない訳ではないんですけど、本番前のレース展開が良かった分、期待していた展開とちょっと違ったかなという印象はありました。ただ11話あたりの全員の車が破壊され士気が下がる中、レーサーやそれを取り巻く人達が奮起し立ち上がる展開は熱くて好きでした。わりと好きだっただけに最終話あたりはラストスパートの部分だけでなく、丸々レース描写があったらなとどうしても思ってしまいますね、

あと女の子キャラがなんか、こう、凄くてとても凄かったです。

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B「彼女、お借りします」

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女の子がひたすら可愛い。後半のヒロイン2人が出てくるのは遅かったのですがこの2人が気に入ったので評価が高くなってます。個人的には気になりませんでしたが、悪い点として主人公がわりとクズで人を選ぶ作品ではあるかなと思います。良い点はヒロインが単純に可愛かったりちょっとネジが飛んでいたり全体的に個性強めなのは凄く良かったと思います。特にこのピンク髪の子が可愛かったんですけ最終話の一つ前の話にしか登場しなかったんでほとんど出番が無かったんですよね。ただ2期が既に決定しているらしくそっちに期待したいです。

 あとこの子も色々やばいけど好き↓

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Bソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld

原作見てる時から無茶苦茶な展開だなとは思っていたのですが、最終決戦にふさわしく戦闘シーンの作画が良かったので原作ファンからすると悪くなかったと思います。

実際原作の時から好きだったベルク―リVSベクタ戦がめちゃくちゃかっこよかったのであれだけで評価が跳ね上がっている節がありますね。

 

C「宇崎ちゃんは遊びたい!」

日常系のラブコメ枠として普通に楽しめたのですが、メインの2人以外のガヤがネタとして面白い時もあるんですけど主張しすぎなんじゃないかって時がちょいちょいあったのが気になる感じでした。言うて主人公いいキャラしてますしヒロインも程よくキャラが立ってていい作品だったとは思います。

 

Cド級編隊エグゼロス」

 エロ系のネタ枠としては安定して面白かったとは思いますが、どうしてもこれ系はそこまでの高評価にはならない限界がありますね。

 

SRe:ゼロから始める異世界生活 2期」

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かなり久しぶりの続編ですが、流石リゼロといった安定したクオリティだったと思います。絶望的な状況の作り方が上手いというか、繰り返すごとに状況が変化し、様々な苦難を押し付けられ、こっからどうすればいいのかと思わせる話の運び方が相変わらず絶妙だったと思います。ただし今回は分割2クールでまだ解決には至っておらず、少しもやもやした状態で待たないといけませんが、1期の白鯨戦の例がありますから、溜めれば溜めるほどカタルシスを大きくしていき最高の快感やワクワク感を引き出してくれるだろうと信じているので、後半のクールを楽しみにしています。

2期で新しく登場したキャラクターも個性豊かで、暗い雰囲気が続く中で飽きさせずに物語を楽しませる要因になっていたのも良かったですね。特にエキドナが絶妙に狂ってて好きです。