2019年冬アニメ感想記事

 

今期アニメは結構な数を視聴してていい作品も多く非常に充実したシーズンでした

 

A:特に面白く具体的にオススメできるポイントがあるもの

B:2期など続編があれば是非視聴したいもの

C:面白いことは面白いが、ちょっと粗があったり物足りない部分もあるもの

D:なんとも言い難い

測定不能:私ではどう表していいか難しい作品が1つ

S:他と比較することが意味を成さないもの  

EX:例外

A「五等分の花嫁」

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大人気漫画が原作のラブコメです。前から原作が話題になってて私も小耳に挟む機会が多くとても楽しみにしていました。五つ子の姉妹がヒロインの本作品ですがわりと最初の方からそれぞれのキャラが立っていて、誰が1番好きなキャラクターか聞かれると困るくらいには全員可愛く魅力的に仕上がっていたと思います。ヒロインの魅力に特化したシンプルな強みが売りだと思いますが、主人公のキャラもしっかりしていて鬱陶しいと思うことがほとんどなくヒロインの良さを上手く引き出してくれていたのもいい点でした。

ちょいちょい作画が怪しいとは言われていましたが、そこまでアニメ有識者で無かったり原作を見ていない人なら特に気にならない程度だと個人的には感じました。作画どうこう言われるのは逆に原作の絵が素晴らしいからこそ気になる人が多かったのかなという感じがしますし、私も原作が気になってアニメの部分まで見返してみてとても面白かったのでこれはアニメから原作に入っていくにはいい作品だと思いました。

ちなみに1番可愛いキャラを選ぶのは難しいですが、1番主人公と幸せになってほしいと思ったのは四葉です。

 

A「上野さんは不器用」

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一話完結のギャグ漫画が原作でラブコメ要素の強い本作品。私にドストライクな作風でギャグシーンもめちゃくちゃ笑いましたしヒロインである上野さんの可愛さも引き立っていて素晴らしいアニメでした。

主人公兼ヒロインの上野さんは天才発明家という設定で毎話色々な発明品を作るのですが、わりとドン引きするような性癖を持っているようで意中の相手である田中にろ過した自分の尿を飲ませようとするなど斜め上のアプローチを仕掛けるキャラでした。最初はなんだこれとは思いましたが、上野さんは結構シャイな性格なようでそれも一種の照れ隠しのようなものなのかなと途中から気づきましたし、好きな人の前で素直になれずちょっと行き過ぎた行動をとるのも微笑ましいと感じました。田中は田中でちょっとサイコパス気味の行動をとるやばいキャラですが、不意に上野さんをドキッとさせる行動をとるので普段オラオラしている上野さんが恥ずかしがって赤面するのがとても可愛くて良かったです。荒々しい演技が目立つ上野さんだからこそ赤面した時の破壊力は抜群でしたね。

後輩の山下が煮え切らない上野さんをサポートするシーンから上野さんのシャイな一面が見られるのも好きでした。こういった恋愛要素のある作品は第三者のキャラによって結構面白さが左右されるんだなと今期の上野さんとかぐや様を見て感じました。そういう意味では山下は何を考えているかわからないシュールなギャグ担当でありながら上野さんの恋愛を応援し地道にサポートしてくれるいいキャラクターでしたね。

 後の作品でも同じこと言ってますが恋する乙女補正はほんとにキャラを魅力的にしてくれるとよくわかる作品でした。

A「ケムリクサ」

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様々な効果を持つケムリクサを使い残り少ない水を求めて旅をする終末系のSF作品。

私が個人的に終末系の世界観が苦手というのもあって序盤の世界観の説明をしながらお話が進んで行くところは面白くなりそうではあるが今後に期待かなぐらいの感想でした。ところが中盤に話が動き始めてからは徐々に明らかになっていく要素やそれによってさらに謎が深まっていくことなど、気づけばこの作品の世界にどんどん引き込まれていく不思議な魅力がありました。要所要所で伏線を上手く盛り込んだおかげで終盤で一気に展開を畳み掛けてきたところや謎が明らかになった瞬間はそれまでのお話で積み上げた分とても盛り上がっていきました。正直自分1人で見ても把握しきれない密度だったのですが振り返り放送などがあったおかげでより理解を深めながら楽しめたというのもあったと思います。

あまり展開を知らないほうが絶対に面白い作品なので詳しい内容は書けませんが中盤の世界観に引き込む力、終盤の怒涛の展開、そしてクライマックスの締めくくりなど話の全てのレベルが高い非常に衝撃を受けた作品でした。

 

EX「荒野のコトブキ飛行隊」

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西部劇のような世界観で戦闘機を駆使する用心棒集団「コトブキ飛行隊」の活躍を描いた作品。

実はこれも最初の印象は微妙で、ちょっとキャラの愛嬌が薄いように感じて序盤の段階ではあまり引き込まれませんでした。ただ1話の段階で飛行戦へのこだわりと効果音の凝り具合は戦闘機に詳しくない自分にもよく伝わってきてたので後々化ける可能性に期待して視聴していました。その後は印象的な敵キャラをきっちり出してきたことや展開も良かったのでそれなりに楽しめていました。

しかし最終話でクオリティが跳ね上がり自分のこの作品に対する評価が一変しました。最終話は高層ビル群の並び立つ市街戦を舞台に戦闘機が柱をギリギリで避けながら敵と戦うシーンやビル群の隙間を縫うように滑空し駆け抜けていくシーンの臨場感や迫力がとても強く印象に残りました。自分が見たところ背景のビル群のほとんどがCGできっちり作り込まれ、最終決戦にふさわしいだけのフィールドを用意しようと力を入れたのがよく伝わってきました。最終話の大半の時間を市街戦につぎ込み市街地のフィールドに力を入れたおかげで、主要メンバーが起こす各所の戦闘の一つ一つが記憶に焼き付いています。その中で1つあげるならやはり主人公とラスボスの戦闘で、建設途中の巨大な構造物の周りを飛びつつクレーンなどの障害物を避けて追いかけ合うシーンは両者の主観視点の運転を交互に見せることでより迫力を増して魅せていたと思います。

全体の評価だと自分の好みもあってAくらいかなと思いますが、最後の戦闘だけでもここでしか見ることができないオリジナリティの強さを感じたので評価の難しさからEXになりました。最終話だけでも興味があれば見てほしいと思うくらいクオリティですので、機会があれば最初だけみて切らずに是非視聴してほしい作品でした。 

 

Aデート・ア・ライブ

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災害を巻き起こす謎の生命体「精霊」をデートしてデレさせて攻略する物語。

今回で3期になるのですがぶっちゃけ2期があんまり面白くなくてしかも大分前だったので期待していませんでした。しかし元々のキャラの良さを今期はしっかり活かしていて、序盤のコメディ要素強めのストーリーはキャラの魅力を引き立たせる上で作品に合っているなあと感じました。後半は後半でタイムリープものっぽいシリアス展開でしたが話が良くまとまっていてコメディ展開もシリアス展開も全体的によく楽しめました。

作画が怪しいところも結構ありましたが新しい精霊のデザインも良くできていましたし、全話が終了しても後々の展開が気になるままだったので結構いい作品に仕上がっていたと思います。個人的にOPがめちゃくちゃ気に入っていて気分を盛り上げてくれたのも大きかったかもしれませんね。デアラは毎回OPの出来が良いのですが今期のはさらに自分好みでした。

B「私に天使が舞い降りた」 

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女子大生と女子小学生達が織りなす百合寄りの日常系アニメ。キャラの可愛さ特化の作品で全体的に安定したいい作品だったと思います。ストーカーキャラの松本を投入したのも個人的にはストーリーのちょっとしたアクセントになっていて笑えることが多く良かったです。前期のうざメイドでも似たようなキャラがいたんですがなんかこっちの方が自然にヤバさが振り切ってて受け入れやすかったのはなんででしょうね。不思議です。

途中まで周りほどははまっていなかったのですが何だかんだきっちりとした笑いどころを作りつつ本当に丁寧にキャラを可愛く描かれていたので評価が高くなった作品でした。

Cソードアートオンライン

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 作画良いところはいいんですが正直原作の方が細かいところが気にならず勢いで読めたかも

 C「えんどろ~!」 

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今期2つ目の日常枠、魔王とか勇者の概念がありますがもうほんとほのぼのとしたことしかやりません。いい意味でも悪い意味でもずっと安定していて一切悪いところが無く日常枠としてひたすらゆっくりアニメを見るのに適したアニメだと思います。ただその代わりずば抜けてここが面白いってところを挙げるのも難しい印象のアニメで、キャラは可愛らしいので合う人は合うかなって感じです。

 

Cガーリー・エアフォース」 

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戦闘機に乗り正体不明の謎の飛翔体と戦う少年少女の物語

いい意味でラノベらしくキャラも可愛いらしさがあり設定もさっぱりしてて見やすかったと思います。同じく飛行戦をメインにしたコトブキ飛行隊はめちゃくちゃ凝ってはいましたがちょっとコアで入りづらいところがあった分こっちはこっちで気軽に楽しめるのはいい点だったと思います。

 

D「とある魔術の禁書目録

 ちょっとあちこちで話が進んで理解するのが難しかった印象なのでここら辺は原作を見た方がいいのかもしれません

 

D「エガオノダイカ

戦争をする二つの国それぞれのヒロインの視点から描かれるロボット物の作品。二人の主役がいたのですが上手く噛み合わず惜しい作品でした。あまりむやみにキャラを退場させても薄くなるだけだったのはちょっと残念でした。

 

測定不能けものフレンズ2」

これ単体で記事書けるレベルで色々思うところがあったのでちょっとここで語るのが難しいですね。また機会があれば

 

D「ぱすてるメモリーズ」

終わってみればいい意味でクソアニメだったような気がします。色んな物語の世界に入り作品世界を荒らす敵と戦うストーリーなのですがその物語の世界がどっかでみたことあるものばかりのパロディアニメでした。

やってることが無茶苦茶で2話でごちうさの世界としか思えない街並みが描かれていたのですがあまりにも似すぎていたために2話だけが配信停止になるというのが1番のギャグだったと思います。後半なんかはミスター味っ子の世界に美味しんぼのキャラにしか見えないキャラが登場したり、聖闘士星矢の世界と男塾の世界をごちゃまぜにした世界を登場させるなどやりたい放題で笑うしかなかったですね。最終話の回想シーンも今までのパロったキャラ達が思い返されたのですが2話が配信停止になったせいでごちうさの世界だけ省かれていたのもニコニコのコメントで総ツッコミされていて印象的でした。クソアニメだとは思いましたがニコニコで見るとコメントがツッコみの機能を果たしてくれていたのでなんだかんだ楽しめたアニメだと思います。

 

Sモブサイコ100Ⅱ」 

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 超能力を持つ少年のドラマありバトルありのコメディ作品

人気アニメの2期で前回も最高の評価でしたが今回も勝るとも劣らない完成度だったと思います。まずこの作品は強力な超能力持つ主人公の圧倒的な強さを楽しむ系の作品でありながら超能力以外は駄目な主人公が努力し人として成長していく物語でもあります。超能力があるからこそ葛藤するシーンや1期から成長した主人公の姿を見られたのは心に刺さる場面も多く、中盤での師匠と主人公の関係がほんの少しだけ変化したエピソードも人間ドラマとして完成度が高かったと思います。ちょっとネタバレになりますが、10話は基本コメディの部分にしか登場しなかった部活の仲間がバトル系のエピソードに突入しているにも関わらず登場しました。そこで判明したひたむきに頑張る主人公の姿を見て勇気を貰っていたという事実が凄く印象的で、身体を鍛えているだけの人間達が超能力者相手に主人公を守ろうと頑張っていたのが少年漫画のような王道の熱いシーンでとても好きでした。

モブサイコと言えばバトルシーンの迫力にも定評があり、劇場版かと思うような力の入った作画の回がいくつかあったのも凄かったです。個人的に1番驚かされた回は11話で、各地でバトルが繰り広げられられながらその全ての戦闘シーンの作画に力が入っていて今まで見てきたアニメの最も密度が濃く長く感じた30分でした。島崎という敵キャラの無双シーンからの一連の流れはとても勢いがあり、特に敵が瞬間移動の能力を駆使しそれを瞬間移動する側の主観視点で描かれた戦闘シーンなど視点に重点を置いた作画も挑戦的でとても面白かったです。

今まで見てきたアニメの中でも屈指の総合力のあるアニメで色んな人に進めやすいいい作品だと思います。

 

 

S「かぐや様は告白らせたいf:id:ryuoosbame:20190414033951j:plain

生徒会長の白金と副会長の四宮かぐや、2人の天才と呼ばれる主人公がお互いを告白させるために恋愛頭脳戦を繰り広げるラブ(ギャグ)コメディ作品。

これは抜群に面白かったです。両者が相手に告白させようと頭はいいけどアホな心理戦を繰り広げる様に何度も笑わされました。キャラクターはいたって真面目なことが多くて、シリアスな空気感を醸し出しながらわりとしょうもないことを全力で行うのが面白く絶妙なバランスで成り立っているなと感じました。話を動かす役の藤原書記がシリアスな雰囲気をぶち壊してふざけることが多く良いアクセントになっていて良かったです。会計の石上はやらかしやぶっちゃけた発言で個人的に高評価でしたし、かぐやに仕える早坂は煮え切らないかぐやの背中をちょっと強引に押したりもしますが、かぐやの良き理解者であり他のキャラでは果たせない役割を持ったいいキャラクターでした。メインキャラクター達はみんな個性があってそれぞれ魅力的に仕上がっていたのはこの作品の強力な武器だったと思います。

この作品はギャグの色が濃い目ですがかぐや様の時折見せる可愛らしい姿も好印象でした。途中までは藤原書記のアホ可愛さが印象的でしたが、かぐや様はほんとに白金会長のことが好きなんだなと思わせるシーン、そこで見せる表情がとても魅力的だなと感じました。好きな人のために行動するキャラクターの魅力は素晴らしいですね。白金はかぐや様が好きになるのがよくわかる芯の通った性格で人の良さや自分の理念従い行動する様はとてもかっこよかったです。かぐやの可愛いらしさも白金のかっこよさも両方よく伝わってくるからこそこ2人を応援したくなりますしラブコメとしてとても楽しむことができました。

最終話の白金は特にいいところを見せてくれたので今後この2人の恋愛の行く末が余計に気になったのでこれからの展開も期待していきたいですね。

 

S盾の勇者の成り上がり

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次元の裂け目からモンスターが大量に湧き出す「波」から世界を守るために異世界に召喚された主人公の物語。

自分の好みにぶっ刺さった作品でした。槍、剣、弓、盾を扱う4人の勇者が召喚され、主人公は盾を使う勇者として異世界に飛ばされましたが、盾は一部の者に悪い印象を持たれており、国によって陥れられ犯罪者に仕立て上げられてしまいました。どん底の生活からスタートし勇者でありながら仲間の一人もおらず誰も信じられなくなっていた主人公でしたが、奴隷の亜人ラフタリアと出会い徐々に心境が変化していきました。最初は奴隷と主人の関係でしたが、心身ともに弱っていたラフタリアに対し人間不信に陥っていても彼の元々の性格からか不器用ながらに優しく接し徐々に仲間となっていきました。

最初の波での戦闘では守りは堅いが攻撃のできない主人公とそれをカバーするラフタリアによる連携の戦闘は2人が支え合って戦っているのがよくわかる素晴らしいシーンでした。ただ戦闘がかっこいいだけでなくこの2人が信頼し合っているのが何となく伝わってくる、それまでの人間不信になっていた主人公から成長が感じられる話でもありました。街を守ったことによって人々から評価を上げていく主人公のカタルシスもとても良かったですね。個人的に主人公を支えるラフタリアのキャラがとても気に入って、歴代でも屈指の嫁力を発揮していたヒロインだったと思います。まだまだやさぐれたところのある主人公ですがいい仲間に恵まれ始めたので2クール目からの展開も期待したいなと思います。

 

 

今期アニメは今まで1番見ている本数が多くとても豊作でした。アニメのOPはモブサイコの独特でありながらどこかオシャレな感じの曲やデートアライブの徐々に盛り上がりサビで畳みかける感じがかなり好きでしたね。EDはかぐやさまの曲がしっとりしてていい締めくくりになっていたと思います。